確定申告について5(還付申告等の期限?)

Q1
 社会人5年目のNさんは他のサラリーマン同様、年末調整で所得税の清算が完了しているので、一度も確定申告をしたことはありません。ところが、ふと、おととしの平成16年の夏に母校の大学に「寄付金控除の対象になる」との理由で10万円寄付したこと、その前年の平成15年の春に急に歯が痛くなりその後、半年間歯医者さんに通い、総額で15万円の医療費を支払ったことを今(平成18年1月20日)思い出しました。
Nさんはおととしの寄付金控除とその前年の医療費控除の還付申告を行い、税金を取り戻すことはできるのでしょうか?

答え
できます。
還付申告は通常、確定申告書を提出する義務のない給与所得者等が法令の規定に従って税額の計算を行った場合にその税額が源泉徴収された税額より少ない場合にその差額を還付してもらうために行うものです。
確定申告書の提出義務がない方に限り過去5年間さかのぼって還付申告をすることができます。
ちなみに今年の12月31日までは、平成13年分以後の年分の所得に関する還付を受けることができます。


Q2 
 Kさんは昼間会社に勤務し、夜は雑誌のコラム欄の執筆を任されている二束のわらじを履くサラリーマンです。
昨年の平成17年3月5日に平成16年度の確定申告書を提出しました。
今年も平成17年度の確定申告書を提出する準備をしていたところ、昨年の申告の際に
生命保険料控除を入れ忘れたことに気がつきました。
昨年度の確定申告を再度し直し、多く支払った税金を取り戻すことはできるのでしょうか?

答え
できます。
申告後、1年以内であれば更正の請求で税額の減額申請ができます。


*収入がなかなか増えない中で使える手取りを増やすためには、自分にできる節税対策をもらさず駆使することが大切です。

投稿者:川島06/2/2)

確定申告について4(住宅ローン控除@)

自営業者にとってなじみの確定申告ですが、サラリーマンの方にとっては関係ないものと思わている方も多いのではないでしょうか。サラリーマンの方ではじめて確定申告をするといった場合に一番多いのが今回取り上げる「住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)」です。

住宅ローン控除の適用を受けると非常に税負担が減る(サラリーマンの方は税金が戻ってきます)ので確定申告をなさることをお勧めします。

17年度中において、はじめて自宅を購入した人を対象に説明します。

1:どのような場合に住宅ローン控除が受けられるのですか?
(新築住宅の場合)
@本人の居住する家ですか?
 住宅ローン控除は住宅を購入し、そこに住むことに対する恩典です。よって別荘や空き家、 貸し家などには適用されません。

A住宅ローンを抱えていますか?
 金融機関からの借入れについては、償還期間が10年以上とされ、かつ割賦償還(割賦払  い)の方法で返済されるものが対象となります。

B建物の床面積が50u以上ありますか?
 登記簿の表題部に記載されている床面積で判定します。

C床面積の2分の1以上の部分が専ら自己の居住者に使用するものですか?
 店舗併用住宅の場合、居住している部分が全体の床面積の2分の1以上なければなりません。

D合計所得金額が3000万円以下ですか?

(中古住宅の場合)
中古住宅の場合には@からDのほか、さらに次の要件が加わります。
E建築後、使用された家ですか?

F築後20年(または25年)以内の家ですか?
 ・耐火建築物(マンションなど)・・・25年以内
 ・耐火建築物以外(木造住宅等)・・・20年以内
 *平成17年4月1日以降に取得するもので、一定の耐震基準に適合するものについては築年数は問いません。

G身内から購入した家ではありませんか?
 身内から購入した家については適用されません。

2:控除できる期間はどのくらいですか?
 平成17年度に居住された方については10年間となります。

3:どのくらいの金額が控除されるのですか?
 住宅ローン控除制度では、毎年末の借入金残高(最高4000万円)に基づいて、以下の控 除率で、控除額を計算します。
 平成17年〜平成24年:1.0%(最大控除額40万円)
 平成25、26年分は0・5%(最大控除額20万円)

4:いつまでに申告するのですか?
 通常、確定申告については、2月16日から3月15日までの間に申告しなければなりませ んが、還付申告についてはいつでも申告できます。早く申告すれば早く還付されますので、 資料がそろっている方は税務署が混まないうちに申告されることをおすすめします。

5:どのような書類が必要なのですか?
 ・住民票の写し
 ・住宅取得に係る借入金の年末残高等証明書(金融機関から入手)
 ・家屋の登記事項証明書
 ・売買契約書等(取得年月日、取得価額がわかるもの)
 ・住宅借入金等特別控除額の計算明細書(税務署においています)
 ・確定申告書(税務署においています)
 ・源泉徴収票 等

6:藤田税理士事務所では住宅ローン控除について確定申告をやってくれますか?
 もちろんです!
 ・住宅ローン控除を受けたいけれど、よくわからない
 ・書類を作成するのが面倒だ
 ・仕事が忙しくて時間がない
 以上のようなお問い合わせが多数あります。当事務所ではそのような皆様のお役に立てれば と思っております。当事務所に申告書の作成をご依頼なされた場合、特殊なものでなければ、10,500円にて承っております。書類の作成、資料内容の確認など何かと手間がかかるものですし、お仕事等でお忙しい方はご検討されてみてはいかがでしょうか?

投稿者:川島(06/1/23)

確定申告について3(配当控除)

 居住者が内国法人から受ける利益の配当、剰余金の分配、特定投資信託の分配(以下利益の配当等)又は証券投資信託の収益の分配に係る配当所得がある場合、一定割合を所得税から差し引くことができます。これを配当控除といいます。

控除できる金額は下記の計算によります。
@:課税総所得金額等が1千万円までの場合
A 利益の配当等に係る配当所得の金額×10%
B 証券投資信託の収益の分配に係る配当所得の金額×5%

A:課税総所得金額等が1千万円を超える場合
1配当控除の適用のある配当所得の金額が「課税総所得金額等−1千万」の金額以下の場合
A 利益の配当等に係る配当所得の金額×5%
B 証券投資信託の収益の分配に係る配当所得の金額×2・5%

2配当控除の適用のある配当所得の金額が「課税総所得金額等−1千万」の金額を超える場合:省略

*証券投資信託の収益の分配に対する配当控除額は、その証券投資信託の運用内容(外貨建・非上場)により、上記@に対する金額の2・5%、上記Aに対する金額の1・25%となります。

 なお、平成16年1月1日から平成20年3月31日の期間に支払を受けるべき上場株式等(内国法人の発行済株式総数の5%以上有する個人である株主の当該内国法人に係る上場等株式は含まれない。)の配当金に対しては、7%の所得税と3%の住民税がすでに源泉徴収されており、基本的にはこの源泉徴収をもって課税関係は終了しますので申告不要です。


Q上場等株式の配当金は、すでに10%源泉徴収されており、確定申告をしない事を選択できるのであれば、わざわざ確定申告する意味があるのでしょうか?

答え
あります。
所得の少ない人に限り確定申告をして、配当控除を受けた方が有利な場合があります。


例えば((配当金を内国法人からの株式配当と剰余金の分配に限定)
1:課税総所得金額が200万円の人の場合
 総合課税の税率は所得、住民税合わせて15%、配当控除は所得、住民税合わせて12・8%となり、税負担は差引2・2%(15−12・8)。
確定申告を選択することで15%の税負担が2・2%の税負担で済みます。(定率減税加味しない。)

2:課税総所得金額が300万円の人の場合
 総合課税の税率は所得、住民税合わせて20%、配当控除は所得、住民税合わせて12・8%となり、税負担は差引7・2%(20−12・8)
確定申告を選択することで20%の税負担が7・2%の税負担で済みます。(定率減税加味しない)


上場等株式の配当所得を申告するかどうかは選択できますので、試算して還付があるようでしたら申告して下さい。ただし、確定申告すると合計所得金額が38万円超となり、控除対象配偶者から外れてしまうようでは本末転倒ですのでくれぐれもご注意ください。
 

* 上記の記載事項につきましては、非上場株式及び内国法人の発行済株式総数の5%以上有する個人である株主の当該内国法人に係る上場等株式の配当所得に関する配当控除は考慮しておりません。
また、上記の配当所得金額には、建設利息、基金利息、外国株価指数連動型の特定株式投資信託の分配金、特定外貨建等投資信託の分配金、投資法人からの配当金、外国法人からの分配金や確定申告をしないことを選択した配当所得等は含まれない。

投稿者:川島(06/1/17)

確定申告について2(寄付金控除)

税法上、寄付行為を奨励しようとの観点から、寄付した金額について税金の計算上、所得の一部を免除する特例を儲けています。これが寄付金控除です。
納税者が国や地方公共団体、特定公益増進法人などに対して「特定寄付金」を支出した場合に、この控除を受けることができます。
控除できる金額は下記の計算によります。

次ぎのいずれか低い方の金額−1万円=寄付金控除額
イ:その年の支出した特定寄付金の合計額
ロ:その年の総所得金額等の30%相当額
 従いまして、特定寄付金の合計が年間1万円を超える場合には、この控除を使うことができます。

Q次ぎの中で特定寄付金に該当するものはどれでしょうか。
1:子供の学校入学に関連して寄付したもの。
2:「赤い羽根」共同募金
3:「国境なき医師団」への寄付金
4:お金にこまっている友人に寄付した2万円

答え
1:×
2:○
3:○(17年12月現在、寄付金控除が認められている認定NPO法人に該当します。)
4:×(税制上の特典はありませんが、きっと将来その友人からの特典があるでしょう・・・  

 寄付金控除の対象となる特定寄付金は限定列挙されています。
@:国や地方公共団体に対する寄付金
A:学校法人、社会福祉法人などの特定団体に対する寄付金(Qの1に該当する場合は×)
B:公益法人などに対するもので財務大臣の指定した寄付金
C:主務大臣の認定を受けた日の翌日から5年を経過していない特定公益信託の信託財産とするために金銭でする寄付金
D:特定非営利活動法人(NPO法人)のうち国税庁長官の承認を受けたものに対する寄付金。 (17年12月22日現在、38法人あります。)
E:一定の政治献金

 このように、寄付金控除は寄付した相手次第でその適用の有無が決まりますので、大きな金額を寄付した場合は、寄付金控除の対象の有無を相手に確認してみて下さい。
 
投稿者:川島(06/1/10)

確定申告について1(医療費控除)

もう間もなく確定申告の時期がやってきます。
平成17年分の所得税確定申告の受付は18年2月16日(木)から同年3月15日(水)まで行われます。但し、還付申告については1月からでも受付けていますので、税金を早く取戻したい方は税務署が混雑する前に行かれることをおすすめします。
今回から数回に分けて一般的に行われている確定申告で税金を取戻す方法について掲載します。
第1回目は最も代表的な還付申告で利用されている医療費控除です。
医療費控除とは、個人が自己又は自己と生計を一にする配偶者その他の親族の医療費を支払った場合において、その年中に支払った医療費の金額が所得金額の5%相当(その金額が10万円を超える場合には10万円)を超えるときに、その超える部分の金額を200万を限度として、その人の所得金額から控除するものです。
従いまして、家族全員分の医療費の合計が年間10万を超える場合にはこの控除を使うことができます

Q次ぎの中で医療費控除の対象となる費用はどれでしょうか。
1:虫歯治療   2:歯列矯正   3:かぜを治すために薬局で購入したかぜ薬 
4:食あたりにより薬局で購入した下痢止薬   5:不妊治療   6:美容整形   7:ホクロ除去  8:人間ドッグ  9:カイロプラクティク  
10:医師の診断書作成料  11:栄養ドリンク  12:予防接種  13:漢方薬 
14:入院中の水枕代、洗面用具代、パジャマ代、テレビ使用料 
15:骨折したための松葉づえ    16:肩こり治療のためのマグネット 
17:通院のための電車代・バス代  18:通院のためのタクシ−代 
19:通院のためのガソリン代    20:マイカーで通院した時の駐車場料金 
21:通院している子供の付添いのために母親が病院に通っている場合の母親の交通費 
22:子供の入院中に親が病院に通う場合の交通費 
23:海外旅行中に怪我をした際に支払った治療代 
24:父親が生計を一にする長男夫婦のために支払った医療費 

答え
1・○ 2・○(但し、容ぼうを美化したりするなどのための費用は対象になりません。)
3・○ 4・○ 5・○ 6・× 7・× 8・×(重大な疾病が発見され、引き続きその疾病の治療を受けた場合には○) 9・×(医師、柔道整復師・はり師・きゅう師等資格がある専門家が治療の一環として行う場合は○) 
10・× 11・× 12・× 13・× 14・水枕代○、その他は× 15・○ 
16・× 17・○  18・×(但し、症状等からみて歩行が困難な場合、急を要する場合、電車・バス等の利用ができない場合は○)
19・× 20・× 21・○ 22・× 23・○(支払った日の為替相場で円換算)
24・○(生計を一にしていれば、扶養親族でない人のために支出した医療費でも控除対象になります。)

上記の設問のうち特に3・4・14・17・21・24については見落とされがちですのでご注意下さい。
また電車やバスを利用した際に領収書をもらえないことが多いかと思いますが、通院のつどその金額をメモ書きしておき、確定申告の際にそれを証拠書類として提出すれば認められます。
なお、当事務所では「個人確定申告プラン」として医療費控除の申告を行っております。
ぜひご利用下さい。

投稿者:川島(06/1/4)

宝くじと税金について

早いものでもう年末ですね。年齢を重ねるにつれて時が過ぎるのを早く感じるのは私だけでしょうか。この季節になるとテレビ等で年末ジャンボ宝くじのCMをよく見かけます。財団法人日本宝くじ協会によると、当せん金の使い道として、第1位は「貯金」、第2位は「借入金の返済」だそうです。また当せんしたことにより今後のライフスタイルがどのように変化するかという問いに対しては「変化しない」という人が6割を占めたそうです。もし1億円当たったらどう使おうかなんて考えている時はすごく楽しいですよね。ちなみに私も少額ではありますが、毎年、年末ジャンボ宝くじを購入しています。
年末ジャンボ宝くじが当たったら税金はどうなるの?という質問を以前いただきました。結論から言いますと、税金はかかりません。宝くじの法律「当せん金附証票法」13条により当せん金附証票(いわゆる宝くじ等)の当せん金品は「非課税」とされています。つまり、まるまる当せん者のものになるのです。
当せんした宝くじで家を購入する予定がある方は必ず「当せん証明書」を発行してもらいましょう。
家などを購入した場合、税務署から購入資金の出所についてのお尋ねが届きますから、そのためにも面倒ではありますが発行してもらいましょう。

投稿者:川島(05/12/20)

今年の年末調整はここに注意しましょう

もう早くも年末調整の時期になりました。年末調整で戻ってきたお金を原資に何かを購入しようと計画している人も多いのではないでしょうか。
年末調整とは簡単にいうと、社員などの給与所得者一人ひとりについて、今年1年間において給与を支払うつど源泉徴収した所得税の合計額と、今年1年間に納めるべき所得税額を比べて、その過不足を精算する手続きのことをいいます。ちなみに国税庁の発表によると平成15年分について、1年を通じて勤務した給与所得者(4,466万人)のうち、4,146万人が年末調整を行っています。
従ってほとんどの給与所得者はここで1年分の所得税が確定しますので、漏れの無いようご注意下さい。

(年末調整のポイント)
今年の年末調整において下記の事項につきまして再度確認をしましょう。
@:「国民年金保険料等の支払証明書が必要です」
年末調整で国民年金保険料について社会保険料控除を受けようとする場合、国民年金保険料等の支払証明書を提示又は添付しなければなりません。
また、各種控除を受けるには書類の添付が必要なものがありますので必要な書類は早めに入手しておきましょう。

A:「家族の所得金額を確認」
例えば配偶者が控除対象配偶者かどうかは、その年の合計所得金額で判定されます。(給与所得者は103万以下の収入、65歳以上の公的年金受給者は158万以下の収入、65歳未満の公的年金受給者は108万以下の収入であればこれに該当します。)
家族の正確な所得金額を確認しましょう。
 
B:「生命保険料控除の対象に注意」
控除の対象となる生命保険料は、給与の支払を受けている人自身が締結した生命保険契約等の保険料に限らず、給与の支払を受ける人以外の人が締結したものの保険料であっても、給与の支払を受ける人がその生命保険料を支払ったことが明らかであれば控除の対象とすることができます。
例えば、妻が契約者となっている生命保険契約等であっても給与の支払を受ける夫がその保険料を支払っている場合には、その保険料は夫の生命保険料控除の対象となります。ただし、この場合にも保険金の受取人は給与の支払を受ける人又はその配偶者その他の親族(個人年金保険契約である場合は年金の受取人のすべてが給与の支払を受ける人又はその配偶者)でなければなりません。

以上の点につきましてご注意下さい。

追伸
来年1月より定率減税の縮小にともない、源泉徴収税額表が変更になった関係で給与から差し引かれる源泉所得税が多くなります。(手取額が少なくなります。)

投稿者:川島(05/12/8)

政府税制調査会の増税案とその対策について

今月の25日に政府税制調査会から「18年度の税制改正に関する答申」が提出されました。その中で、個人所得税から税額の一定割合を差し引く定率減税の全廃の方向性が打ち出されています。また、本年6月に提出された「個人所得課税に関する論点整理」では、税負担を軽減する所得控除の縮小、廃止や給与所得者の勤務費用の概算控除である給与所得控除の見直しの方針を打ち出しています。(新聞では「サラリーマン増税」の見出して書かれていました。)
確かに、現状のサラリーマンの給与所得控除は比較的手厚いのも事実です。
年収300万のうち税金の対象となる金額は192万
年収400万で266万
年収500万で346万
年収600万で426万
所得控除が基礎控除だけの場合であっても、年収500万の人でさえ所得税は最低税率(10%)での納税ですみます。

 政府税制調査会のこうした増税案を不満に思うサラリーマンでも確定申告できる制度があります。
それは、本人が「特定支出」をした場合その年の特定支出が給与所得控除(平均で収入の3割ほど)を超えるときはその超える金額が給与所得控除後の金額から差し引くことができる制度です。
特定支出には次のようなものがあります。
@一般的な通勤者として通常必要であると認められる通勤のための支出
A転勤に伴う転居のために通常必要であると認められる支出のうち一定のもの
B職務に直接必要な技術や知識を得ることを目的として研修を受けるための支出
C職務に直接必要な資格を取得するための支出
D単身赴任などの場合で勤務地と自宅の間の旅行のために通常必要な支出のうち一定のもの
 
現実的には、会社から交通費、転勤に伴う費用、業務上必要な技能習得のための費用等が支給されることが多いため、給与所得控除以上の勤務費用を支払うことは多くはないと思います。
実際はこの制度自体、年に数件しかその適用が認められていませんので、あまり利用しやすい制度とはいえませんね。(この制度の利用にあたっては、税務署にお問い合わせてみることをお勧めします。)
したがって、現実的にはサラリーマンの給与所得の算定に当たっては給与所得控除額が用いられると考えたほうがよいでしょう。
ただし、政府税制調査会では給与所得控除の見直しとあわせてこの特定支出控除の範囲を拡大するように提言していますので、近い将来、サラリーマンでも本格的に確定申告する時代が来るかもしれません。そのためにも、過去の年末調整で以下にあげるような所得控除等を申告し忘れた方でもまだ還付を受けるチャンスがありますので、将来に向けての試しとして確定申告をしてみてはいかがでしょうか。
*雑損控除、医療費控除、社会保険料控除、生命保険料控除、損害保険控除、寄付金控除,税額控除(配当金控除・住宅ローン控除)等

なお、年末調整で所得税が確定された方(確定申告書の提出義務のない方)の還付申告書の提出期限は下記のとおりです。
平成12年分の給与所得:17年12月31日まで
平成13年分の給与所得:18年12月31日まで
平成14年分の給与所得:19年12月31日まで

投稿者:川島(05/11/29)

馬券の払戻金と一時所得について

 個人的には競馬はやらないのでその偉大さは分かりませんが、先月の23日に京都競馬場で21年ぶりに二頭目の無敗の三冠馬が誕生しましたね。
実はその前日、府中の東京競馬場で行われたレースの中で100円が1846万9120円となる公営ギャンブル史上最高配当が記録されました。
この配当金についてですが、実は「一時所得」として課税の対象になります。
もし馬券を100円分購入し、この1846万9120円の配当金を手にした場合、1846万9120円まるまる課税の対象になるわけではなく、このうち8,984,510円〔(18,469,120円−100円−50万円)÷2〕が一時所得の対象になります。
税金を払うことにはなりますが、でもチョット羨ましい話です。
ちなみに当事務所では個人のお客様の確定申告も行っておりますが、今まで一度たりとも馬券の払戻金に関する申告をしたことはありません。
毎年、年末調整で所得税が確定される方などは90万までの払戻金は申告不要ですので、ご安心して競馬を楽しんでくださいね。

投稿者:川島(05/11/23)

スキミング被害と雑損控除について

 少し暗い話しになりますが、ここ最近、盗難や偽造カードにより預金が引き出される事件が多発しています。最近ではUFJ銀行のATMに隠しカメラが設置されるという事件がありました。とてもいやな事件ですね。このような事件・事故に巻き込まれないためにも自己防衛策としてキャッシュカードの暗証番号を生年月日、電話番号、住所の地番、車のナンバー以外に変更したほうがよさそうですよね。(銀行内のポスターに書いてました)
税務上、スキミングにより預金を引き出された場合、雑損控除の対象になります。
しかし、預金が引き出されても被害者は預金者から現金を預かっている銀行であり、被害にあった預金者は警察に被害届を提出することは出来ません。そのため、被害にあったことを証明する「被害届出証明書」の発行も警察と銀行間でやりとりされ、被害にあった預金者の手にはなかなか渡りません。そこで証拠となる証明書の準備ができず確定申告時に適用できないというケースが多々あると予想されます。
万が一、このようなケースに巻き込まれた場合は銀行が警察に届け出た「被害届出証明書」と不正に引き出された銀行が発行する「出金明細書」を銀行からもらい、確定申告時に雑損控除を適用できます。
あ、でもこういう被害にあわないためにも自分でできる防衛策を事前にやっておくことが一番大切ですよね。

投稿者:川島(05/11/18)